« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »

2005年4月の9件の記事

2005年4月29日 (金)

ちっちゃな雪使いシュガー#9

~クマのピアニスト~

 Aパートのコーヒーショップの作画はイマイチでしたが、Bパートではうって変わってキャラクターの作画が活き活きと描かれていました。劇場のシーンは雰囲気が伝わる良い作画だと思います。

 サガがアルバイトしているコーヒーショップに、ヴィンセントが訪れるシーンですが、ここでのヴィンセントは、注文が遅かったり、目でサガを追ったりと、不可思議な行動をします。DVDを購入したりテレビ録画しているコアなファンにとっては、ヴィンセントの行動の意味が理解できる可能性もありますが、テレビなどで一回しか観てない人にとっては、意味不明だったに違いありません。実はこのシーンは、”特別編”を観ないと解らない仕様になっているのです。良し悪しは別として、この演出は諸刃の剣ではないでしょうか。(尚、”特別編”は地上波では放送してません)

 ここからはグレタの話をします。グレタは皆の仲間に入りたいけど、優越感を誇示したいが為に、どうしても素直になれない子です。グレタが自分を誇示するシーンでは、必ず専用バックミュージックが流れます。今回はグレタの曲が鳴ったと思ったら、サガに無視されて曲が止まりました。これはグレタの内面をギャグで表現しているのです。これを演出した人はギャグの天才だと思います。最終的にグレタは「ちっちゃな雪使いシュガー」にとって、なくてはならないキャラクターになります。本当に愛すべき魅力的なキャラクターですね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

ちっちゃな雪使いシュガー#8

~夢のカタチ~

 一生懸命やる事がとても大切なこと、そしてそれが成功への近道と言う話です。ソルトはフィルのオーロラの実験を、季節使いの仕事だから許せないと思っています。季節使いの誇りを表現しているところが良いですね。

 しかし徐々にフィルに協力してしまうソルト。しかしその時のソルトの気持に成りきれませんでした。今回の場合はソルトの内面の描写はこの程度でも良いのですが、フィルの描写が足らないのです。これでもかと言うくらい、フィルの苦労している姿や、困っている状況を描けば、視聴者はフィルを応援したくなります。そう言う状況を創った上で、ソルトをフィルに協力させるのです。そうすれば視聴者も一緒になって、オーロラの実験を応援する事が出来たはずです。オーロラの実験はクラスメイトを感動させる事の他に、視聴者を感動させなければいけないのです。

 夢をテーマにしたのは良かったです。シュガーの夢は母さまみたいな立派な雪使いになる事。そしてサガの夢は…?勿論、お母さんと同じピアニストですね。これからの展開で色々とサガとシュガーの夢が語られますが、今回の話はその下地になったと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月28日 (木)

ちっちゃな雪使いシュガー#7

j_dvd03 ~心をつなぐメロディー~

 「ちっちゃな雪使いシュガー」のレビューは、DVDを見直しつつ書いているのですが、何回見てもこの回(#6含)は心に響きますね。本当に脚本のクオリティーが高いです。
 
 サガ側とシュガー側の、両方の誤解を解いていく過程が絶妙です。二人の仲を取り持つソルトとペッパーも適役だと思います。サガとシュガー共に自分の非を認めた後は、相手を想いやる行動をします。サガは怖い気持を抑えつつ暗い倉庫に入ってシュガーを探します。そのサガがバジルとシナモンに攻撃されたところを、シュガーは危険を顧みずに助けます。お互いの相手を想う気持が言葉ではなくてエピソードで表現されているから良いのです。サガとシュガーの優しい心が伝わったと思います。

 サガのお母さんが亡くなっていた事を、シュガーの目を通して視聴者に伝えたのも上手いです。ここで初めてシュガーと視聴者は、楽譜がどれだけ大切な物だったのかを知るのです。だから視聴者はシュガーと一緒になって泣けるのです。今回の脚本家のやまだやすのりさん、前回の脚本家の水上清資さんに最優秀脚本賞を差し上げたいですね。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月25日 (月)

ちっちゃな雪使いシュガー#6

~ゴメンねがいえなくて~

 前半の山場の話です。そして初めての続き物です。今回でシュガーとサガの親密度が決定的になります。それだけに「ちっちゃな雪使いシュガー」の中でも重要な位置を占める話です。実はDVDを揃えるきっかけになったのがこの回なのです。「ちっちゃな雪使いシュガー」って良い話だなって本気で思いました。それくらい好きですね。

 この話のキーワードは”母”です。シュガーにとっては理想の母さまですが、サガにとっては、もう二度と逢えない大好きなお母さんです。サガもまだ子供なので、お母さんの事を思い出すと普通の状態では居られなくなってしまいます。話の中に幾度もサガのお母さんの回想シーンが入っているのが良いですね。このような創り方は感情移入がし易いです。最近はこう言う描写すら入れないアニメが増えてきました。お母さんを大切に想っている描写を入れるか否かは、キャラクターに感情移入できるかどうかの分岐点だと思うんですけどね。

 そんな状態の二人が些細なことで喧嘩をしてしまいます。そしてお互いに仲直りの「ゴメンね」が言えない状態が続きます。二人のもどかしさが見ている側にも伝わってくるシーンだと思います。この辺りは子供にも分かり易いように、単純な台詞しかありません。あとは仕草や行動で表現しています。本当に上手いです。

 そして二人にとって決定的なシーンが訪れます。楽譜はサガのお母さんの大切な思い出の品です。その楽譜にシュガーは謝ろうとして手紙を書いてしまいます。見ているぼくとしては、大切な楽譜に落書きされたサガの気持もわかりますが、シュガーの気持も痛いほどわかるのです。辛くて涙が出そうになりました。仲直りできると思わせて、この展開ですからね。それは悲しさも倍増しますよ。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

ちっちゃな雪使いシュガー#5

~長老さま現る!!~

 5話では強烈なキャラクターの長老さまが登場します。長老さまは初登場にしてキャラが立ちまくってます。ジンジャーに告白することが、長老さまの目的だなんて突拍子もないですよね。しかしこれで目立たなかったジンジャーのキャラも立ちました。そしてターメリックを登場させる事により、三角関係までも創っています。よくこれだけ多くのキャラクターを立てられるものだと感心しまくりです。

 それと長老さまには大事な役割があります。それは世界観を説明することです。これまでは季節使いの秘密をシュガーが説明しましたが、さすがにこれ以上は無理です。そこで長老さまの登場と言う訳です。これからは視聴者が知らない情報は長老さまが教えてくれます。本当に上手いキャラクター構成です。

 サガとグレタの決闘も馬鹿馬鹿しくて楽しいですね。ややもすれば、この決闘と、季節使い達のエピソードが分断されそうなところを、上手い具合に雨や雪を振らせて接点を作りました。きっと脚本家は苦心したんでしょうね。

 兎にも角にも今回はギャグが最高だったと思います。テンポ良くリズミカルに話が進むのは楽しいです。これも「ちっちゃな雪使いシュガー」の面白さのひとつかもしれませんね。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月23日 (土)

ちっちゃな雪使いシュガー#4

j_dvd02 ~「きらめき」はどこ?~

 ラストのサガのピアノ演奏は人を虜にするくらいの魅力があります。その時のシュガーの台詞、「元気になっちゃった!まるで魔法だね!」からもわかるように、超常現象だけが魔法ではなくて、人の心を豊かにさせる事も魔法なのです。人を想う気持があれば、誰でも魔法が使えるようになれると言うことですね。とても素敵なメッセージだと思います。

 さて内容についてですが、相変わらずシュガーは、”きらめき”を探しています。今回は一人前の季節使いになる目的よりも、サガに認めてもらいたくて意地になっている面が強いみたいです。本当に無邪気な子供ですね。これに対してサガは、迷惑ながらもシュガーの事を気にかけています。子供を心配する母親状態ですが、それでも今までよりも二人の親密度は、ほんの少しだけ上がったみたいです。

 次は技術的な事ですが、サガ以外の人間に季節使いが見えない事を執拗に描いています。これは画面上では季節使いは見えているので、ともすると季節使いが人に見えると錯覚してしまうおそれがあるからです。この辺りは視聴者に対してとても親切な創りだと思います。

 そろそろキャラクターの個性もわかって来た頃だと思います。こうなるとギャグも一段と面白味が増します。理由はキャラクターの個性が確立されると、行動における役割が分かり易くなるからです。シュガーが失敗しても、「シュガーらしいね!」と、視聴者が思えば成功なのです。ギャグと言えば、サガがシュガーを探すために、植木鉢の下を見たシーンには大笑いしました。さすがにシュガーは、そんなに小さくないですよね。

 この回はキャラクターのデッサンが少々崩れました。演出やギャグが面白いので、普通に見ていれば気にならない程度ですが。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月20日 (水)

ちっちゃな雪使いシュガー#3

~きらきら、ほかほか、ふわふわ~

 1話、2話に続き、作画のクオリティーはかなり高いです。背景とキャラクターが違和感なく画面に収まってるのです。これは画面全体に統一感があると言うことです。テレビアニメとして考えれば文句無しと言ったところでしょう。

 服装に関してですが、シュガーは雪使いなので白、ソルトは太陽使いなので赤、ペッパーは風使いなので緑、ジンジャーは雨使いなので青と、イメージを色分けしています。たぶん設定の段階で色を一番最初に決めたのでしょうね。こう言った子供にもイメージしやすい色分けは、この手の作品にとって大切なことだと思います。

 今回はキラメキを探すだけの単純な話です。単純だけにキャラクターの行動が誰にでも簡単に理解できます。全てのキャラが自然に動いているのは観ていて気持が良いものです。物語の核はシュガーのピンチにサガが助けに来ると言う部分です。サガにとってのシュガーの存在は、前回とさほど変わりませんが、シュガーにとってのサガの親密度は少し上がりました。脚本家は徐々に二人の関係を構築しているのです。

 それ以外の部分はギャグのオンパレードになってます。このギャグが好みに合わない人は観ていて辛いかもしれません。個人的にはこの手のギャグが好きなので好感触です。特に烏に追いかけられたシュガーが、空中で忍び足をするシーンは傑作です。空を飛べるシュガーが空中で忍び足をするから面白いのです。

 この話からは、サガの視点だけではなく、シュガーの視点も加わりました。これまでにサガの目を通してシュガーのキャラクターを描いた結果、シュガーが謎のキャラクターではなくなったからこそ出来る構成なのです。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月10日 (日)

ちっちゃな雪使いシュガー#2

~ちっちゃなルームメイト~

 今回は季節使いの設定を説明する話です。シュガーは雪使いになる為に魔法学校の課外授業で人間界に来ています。一人前の雪使いになる為には、”きらめき”を探して魔法の花を咲かせなければなりません。その事を説明するだけでは面白い話にはならないので、要所にギャグを入れて面白おかしくしています。見ている人を飽きさせないように工夫しているのです。ギャグで笑っている内に、設定が自然に頭の中に入る上手い創りです。

 シュガーは”きらめき”探すためにサガにまとわりつきます。サガは自分の計画を邪魔されて迷惑しているみたいです。では何故サガが計画性を重要視しているのでしょうか?実はこれまでの展開でそれが描かれていません。描かれていないとサガがシュガーを邪魔に思う理由が明確になりません。サガがシュガーと会うまでに、”何で計画を大切に思っているのか”を描くべきでした。本当に勿体無いと思います。

 しかしながらそんな事を感じさせない程、キャラクターが魅力的に動いています。特にシュガーのボケ具合は最高です。今回はソルトとペッパーが登場しましたが、シュガーとの相性はとても良いみたいです。3人ともボケ担当なので暴走すると誰にも止められません。人間には季節使いが見えないと思っているソルトは、サガをからかいます。ソルトのキャラ性が現れていてとても楽しいシーンです。同時にサガがシュガー以外の季節使いも見えると言うことも表現しています。新キャラクターと設定の両方をエピソードで見せている良いお手本です。

 魔法の種は、シュガーとサガの間に信頼が生まれて、育まれると大きくなります。2話目ではその事は明確にされていませんが、勘の良い人はこの時点でわかります。ようやくテーマが見えてきた感じですね。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2005年4月 1日 (金)

ちっちゃな雪使いシュガー#1

j_dvd01 ~サガ、シュガーと出会う~

「ちっちゃな雪使いシュガー」は、妖精の女の子のシュガーと、人間の女の子のサガとの信頼関係を描いた作品です。馴染みやすい絵柄で、それぞれのキャラクターが魅力的に描かれています。背景は淡い色に統一して街全体を魅力的に見せています。TVアニメとしては最上級の背景だと思います。

 物語はピアノが空中に浮いている幻想的な場面から始まります。これはサガの子供の頃の体験なんですが、この段階ではこのシーンの意味する事は判りません。そしていよいよ物語の本編が始まります。塔でサガが朝日を眺めるシーンでは街全体の風景を見せています。これからこの街で物語が始まると言う事を表現しているのです。とても上手い見せ方です。物語の展開は主にサガに視点を置き、サガの性格と共に街の人々を紹介してゆきます。ここではサガは計画好きな女の子として描かれています。しかし友達のグレタの性格の方が目立ってしまい、主役の一人であるサガが薄れてしまったと思います。あまりにもグレタの性格が強烈過ぎたのです。出来ればグレタ以上にサガの性格を決定的にするエピソードが欲しかったところです。

 Aパートの最後は待ちに待ったサガとシュガーの出会のシーンです。シュガーが登場すると物語が動き出してテンポが良くなります。初めは弱々しい妖精のシュガーですが、実はお腹が空いているだけだったりします。ワッフルを食べた後はお喋りし放題。うるさいけど主人公だけあってとても魅力的なキャラクターです。サガの家でシュガーがお婆さんの顔の周りを回る場面では、サガにしかシュガーが見えないと言う事を表現しています。さりげなくシュガーの秘密を描いた上手な手法だと思います。同じようにサガがお母さんの写真に挨拶するところも、お母さんが居ないと言う事をさりげなく表しています。このように視聴者に伝えるべき情報を自然に見せるのは大切な事だと思います。

 そしてシュガーにマイペースを崩されたサガは、シュガーを無視して寝てしまいます。無視されたシュガーは魔法で雪の結晶を出します。これに驚いたサガはベットから飛び上がります。サガにとって雪の魔法はとても大切な意味があるのです。この秘密は最終回で明らかにされます。実は初見では「何でサガがシュガーと出会った時より、雪の結晶を見た時の方が驚いたのか?」が理解できませんでした。主役の一人であるサガの気持が解らなくて、戸惑ってしまったのです。しかし最終回を見てから改めてこの場面を見ると、一変してとても感動的な場面になりました。素晴らしいの一言です!

| | コメント (2) | トラックバック (1)

« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »