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2005年11月27日 (日)

ファンタジーの定義

 えーと、今回はファンタジーについての四方山話をしたいと思います。僕はファンタジー作品がとても好きです。アニメで言うと、「ちっちゃな雪使いシュガー」「おジャ魔女どれみ」「雪の女王」などです。これらは全て不思議な現象が起こる作品です。しかし「不思議な現象が起こる作品=ファンタジー」と言う訳ではありません。

 では、ファンタジーとは何でしょう?一口にファンタジーと言っても、それぞれの人によって捉え方が違うと思います。しかし色々な捉え方があったとしても、”非現実世界”が出てくる作品と言う事だけは一致した意見だと思います。

 古典的なファンタジー作品には、「不思議の国のアリス」「指輪物語」などがありあます。その頃のファンタジー作品の基本定義も、”非現実的な現象”が起こる事です。しかし”非現実世界”を描くには、”現実世界”を構築する必要があります。何故ならば、”現実世界”を確たるものにしなければ、対象物としての”非現実世界”は成り立たないからです。

例1)
 『ここは田舎にある小学校です。今は休み時間です。小学1年生のA君が、窓の外を見ると、垣根に赤とんぼが止まっていました。A君は校庭に行き、赤とんぼを捕ろうとしました。すると、とんぼが言いました。「ボクと一緒に空を飛んでみないかい?」 赤とんぼの声を聞いたA君は、びっくりしました。』

 例1の場合の”現実世界”は普通の小学校です。その際の設定は簡単な説明をするだけで済みます。なぜならば普通の小学校は誰もが知っている風景だからです。

例2)
『ここは未来の火星です。ミドルスクールの1年生のA子さんは、静かなる森を散歩をしています。そこに猫が現れました。「私、喋れる猫なの・・・。一緒に遊びましょうよ」 猫に話し掛けられたA子さんは、びっくりしました。』

例2の場合の”現実世界”は何でしょうか?説明されてないので解りません。この状態での火星は”非現実世界”なのです。これでは火星の、”非現実世界”と、喋る猫の”非現実世界”が交わる形になってしまいます。火星を”非現実世界”にしない為には、きちんと火星の状況を描く必要があります。

 ファンタジーの基本とは、”現実世界と非現実世界が交わる事”です。決して非現実世界と非現実世界が交わる事”ではありません。

 最近のアニメは、この”現実世界”を確たるものにする前に、非現実世界”を登場させる作品が多くなった様な気がします。これではファンタジーでも不思議な作品でもありません。只の訳が解らない作品です。良質なファンタジー作品が増える事を切に願います。

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コメント

こんにちは。いつもお世話になります。

ファンタジーの定義、とてもわかりやすかったです。いい感じなんだけれど、何か足りないと感じる作品は2番目のケースが多いなあと思いました。

舞台が非現実になればなるほど、その説明に時間を費やさないといけないということですね。そうしないと説得力のない物語になってしまう。

このところ13話で終わってしまうアニメが多いので、全て非現実にすると描写不足で終わってしまうことが多いのかなあと思いました。

投稿: 横溝ルパン | 2005年10月28日 (金) 12:34

横溝ルパン様

コメントを有難う御座います。
初めてのアニメの感想以外のレビューなので、誰にも読んでもらえないかも・・・と、少々不安に思っていましたが、コメントを頂けてとても嬉しいです。

やっぱり13話構成のアニメだと、きちんと設定を表現するのが大変なんでしょうね。でもこの辺りをちゃんと表現して貰わないと見ている方も辛いんですけどね。

児童ファンタジー作家の佐藤さとる氏はご存知ですか?僕は十代の頃に氏のファンタジーにおける定義に感銘しました。今回のレビューも、氏からの受け売りだったりします。実はファンタジーって、魔法や剣の物語だけではないんですよね。いつも見ている風景の中に、ちょっと不思議な出来事がある・・・、これだけでも立派なファンタジーなんですよね。

投稿: さいた | 2005年10月28日 (金) 13:52

こんにちは。佐藤さとるさん、コロボックルですよね。小さな人間というアイディアがとても好きです。(^^)

そういえば、シュガーもそうですし、メモル、銀曜日のおとぎばなし、などなど私は小さな人間と普通の人間の物語が昔から大好きでした。

自分の目線を変えるだけで、世界が全く違って見えるのが楽しいのかもしれません。

このところアニメばかり見ていましたので、さいたさんのファンタジーのお話は新鮮でとてもおもしろかったです。これからも、アニメ以外のお話も聞かせてくださいね。

投稿: 横溝ルパン | 2005年10月28日 (金) 17:13

横溝ルパン様

ルパンさんも佐藤さとる氏の本を読まれていたのですね。僕は短編集ばかり読んでいたので、コロボックルは未だに読んでいません。内容は色々なところから見聞きして小国を創る云々の部分とかは知ってるんですけど・・・。近い内に読んでみたいですね。

小さな人間が人間社会に来る話は心が躍りますよね。彼ら(彼女ら)と人間の生活の違いや、思想の違いも見ていて飽きない理由ですね。そして心の交流があって・・・、今で言う異文化コミュニケーションかな?

銀曜日のおとぎばなしは見たことがありません。気になるので検索して調べてみますね。メモルはもう一度見たいアニメですね。シュガーの原形ですからね!

ではでは~

投稿: さいた | 2005年10月28日 (金) 18:04

こんばんは、さいたさん。mokyuxtuです。

さいたさんが書かれたファンタジーの定義からすると、ドラえもんもファンタジーというカテゴリに入りそうですね。
主人公ののび太くんの身の回りの世界は、僕たちが良く知っている現実世界。そこへ、未来からやって来た(今の所は)非現実なロボット、ドラえもん。
ドラえもんが出す道具も(今の所は)非現実なものばかり。
そう考えると、ドラえもんは現実と非現実を違和感無くミックスさせた作品なのだと思えます。
改めて作者の藤本先生のすごさを知った気がします。

投稿: mokyuxtu | 2005年10月29日 (土) 01:32

mokyuxtu様

コメントを有難う御座います。
広い意味で考えると「ドラえもん」もファンタジーかもしれませんね。でも科学的要素が入っているので、明確にはファンタジーには区分し辛いかも・・・。(一応、ドラえもんはマンガの中では科学技術で造られたロボットなので)

ジャンルは作品の面白さとは関係ないので、ドラえもんがSFなのかファンタジーなのかは置いとくとして、現実と非現実をちゃんとミックスさせている藤本先生は素晴らしい漫画家でしたね。今でも尊敬しています。

投稿: さいた | 2005年10月29日 (土) 12:43

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